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2023/02/08

あしじゅぽーん

英揮ブログ
 

こんにちは、EIKIの馨です。

前回に引き続き語源の紹介です。

今回は割と使いやすい単語が多めかな?と思います。

使いどころのない単語も勿論入っておりますのでお楽しみに(笑)


あ、今回のタイトルの意味ですが、
子供の頃好きで観ていたアニメ「おジャ魔女どれみ」の試験問題、
「アシジュポーンの頭に旗を立てる」を思い出したので。

皆さんも何のことか考えてみてください♪




ped-, -pod, -pus系


「足、脚」に関係するものに見られる接頭辞及び接尾辞です。


大まかには直接の由来がラテン語の”pēs(足)”なのが”ped-”、
古典ギリシア語の” πούς(poús、足)”なのが”-pod”と”-pus”です。

どちらも同じインドヨーロッパ祖語に遡れるのだそう。

これらが英単語の中に見えたらまず疑ってみるといいかも?

 

・pedal「ペダル」

 自転車とかピアノとかに付いている足で踏むやつ。

 接頭辞としての”ped-“ではありませんが、
 同じ”pēs”から派生したラテン語の” pedālis(足の)”という形容詞が
 イタリア語とフランス語を経由して英語に入ってきました。

 

・bipedal「二足歩行の」

 “bi-(2つの)”+”pēs(足)”+”-al(英語の形容詞を作る接尾辞)”です。

 前半は”bicycle(自転車)”とか”bilingual(2か国語を話せる)”とかと同じですね。

 後半はペダルと綴りが同じですが少し成り立ちが違い、
 名詞の”biped(二足歩行)”を形容詞化させた形です。

 因みに「4足歩行の」は”quadrupedal”と言います。

 

・pedestrian「歩行者(の)」

 同じく”pēs”を語源とする”pedester(徒歩の)”というラテン語の形容詞があります。

 それに”-ian(~する人)”を表す英語の接尾辞が付いたものです。

 この単語には「平凡な、つまらない」などの意味もあって、
 元になったラテン語が「歩兵、平凡な」の意味を持ち、
 歩兵の様に平凡なこと→つまらない、と派生したようです。

 

・tripod「三脚」

 古典ギリシア語由来で“tri-(3つの)”+”-pod(脚)”。

 そのままで分かりやすいですね!

 これと同じ感じで前半を”tetra-(4つの)”にしたものが、
 “tetrapod(四肢動物)”です。

 消波ブロックの「テトラポッド」は有名ですよね。

 日本では不動テトラの登録商標ですが、
 英語では消波ブロック全体を指す単語としても使われています。

 

・platypus「カモノハシ」

 “πλατύπους(platúpous、平らな足)”が由来です。

 “platú-”の部分が「平らな」を意味していて、
 お皿とかのプレート(plate)と同じ語源です。

 

・octopus「タコ」

古典ギリシア語由来で“octo-(8つの)”+”-pus(足)”。

特にこれ以上説明は要らないですね(笑)



数を表す接頭辞を倍数接頭辞と言いますが、
これプラス「足」で出来ている単語が結構あるようです。

…さて、「あしじゅぽーん」が何のことか分かりましたね?

英語ではcuttlefish, inkfish, squidなどが一般的に使われますが、
一応”decapod”という単語もあります!

<10本足の動物全般(特に「イカ類」を指すこともある)>




(株)不動テトラ「テトラポッド(消波ブロック)」
https://www.fudotetra.co.jp/solution/block/tetrapod/

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