TOP > 英揮ブログ > いろんなところに指小辞!
その他
2025/06/12

いろんなところに指小辞!

英揮ブログ
 

こんにちは、馨です。

前回パスタのところでわんさか出てきた指小辞についてです。

結構いろんなところにしれっと使われていて、
これもそうだったんだ~という発見があります。


指小辞とは


縮小辞とも呼ばれる、
名詞や形容詞にくっついて
元の単語の意味を小振りにする機能を持つ部分。

日本語では単語の前に付くものも多いですが、
基本的に後ろに付くタイプの言語が多い様です。

例:「小」小魚、小走り…
  「子」子猫、子機、ひよこ…
  「豆」豆知識、豆電球…


小さい、少ないといった意味はもちろん、
そこから連想されるニュアンスを持たせるためにも使われます。

「可愛い」→「愛着・親近感」など。

このタイプは幼児語としても取り入れられることが多いですね。

例:「ちゃん」人+ちゃん、飴ちゃん…
  「こ」にゃんこ、抱っこ…


逆に悪い意味で使われることもよくあって、
「若い・未熟」→「軽蔑・侮辱」など。

例:「小」小僧、小賢しい

小難しい話はこの辺でおしまい~




この外来語も指小辞付きだった!


前回のパスタの回でもそうでしたが、
カタカナ表記で使っている外来語にたくさん隠れています。


■ 英語

・booklet(ブックレット) / leaflet(リーフレット)

「小さい本=小冊子」/「小さい葉」

リーフレットは1枚の紙を折ってあるもの。

1枚で折っていないものはflyer(フライヤー)。


Pamphlet(パンフレット)はパンフにレットが付いたもの…ではありませんでした(笑)


古典ギリシア語pamphios(皆に愛されるもの)

→ラテン語Pamphilus(ある小冊子のタイトルとして広まる)
→フランス語で指小辞-etが付きpamphilet

なので仲間と言えば…そう。



■ スペイン語


・tortilla(トルティーヤ)

“torta”+”-illa”=薄焼きのトルタ

トルタは平たいパンやケーキ、パイなどの総称だそうです。


・ajillo(アヒージョ)


“ajo”+”-illo”=小さなニンニク



■ イタリア語


・peperoncino(ペペロンチーノ)

“peperone”+”-cino”=小さいパプリカ

赤唐辛子のこと。



■ フランス語


・cigarette(シガレット)

“cigare”+”-ette”=小さな葉巻

紙巻きたばこのこと。


・cassette(カセット)
“casse”+”-ette”=小さい箱



■ ロシア語


・водка(vodka,ヴォートカ)

“вода(voda)”+”-ка(ka)”=お水ちゃん?

日本だとウォッカで通っています。


ロシア語は指小接尾辞の種類がものすごく多くて、
意味もかなり豊富、
最近の若者なんかはなんにでもつけるらしくてですね…

多分ですけど
水と同じように欠かせない身近な存在ということで
親しみを込めてるのかなぁ…?

関連記事