Mr.井出のオススメ映画
2018/08/01
今回ご紹介する映画は、
この夏の話題作である「ジュラシック・ワールド/炎の王国」になります。
以下、あらすじになります。
ネタバレもありますのでご注意ください。
かつての騒動により崩壊したテーマパーク、
『ジュラシック・ワールド』があるイスラ・ヌブラル島は、
今や現代に蘇った恐竜たちの天下である。
彼らは人間の手が届かない自然の中で自らの生態系を作り出して平和に暮らしていたが、
島の火山に噴火の兆候が確認されたことにより状況は一変する。
恐竜保護を主張する団体の責任者として活動しているクレアと、
恐竜行動学の専門家であるオーウェンは、
イーライという実業家に依頼され、
島の恐竜を救出するためイスラ・ヌブラル島に足を踏み入れるのだが……。
パークからワールドへ
『恐竜たちが好き放題に暴れまわるというだけで面白い映画になる』
という圧倒的事実を改めて世界に知らしめた前作、
「ジュラシック・ワールド」の公開から3年。
待ちに待った続編がとうとう公開されました。
「ジュラシック・ワールド/炎の王国」。
いかにもな感じで非常に期待感を煽るタイトルですが、
ひとつだけ注意点が。
この映画、“炎の王国”感はほとんどありません
(原題が「Jurassic World: Fallen Kingdom」なので邦題の付け方がイマイチなだけですが……)。
確かにあらすじや予告動画だけ見れば、
「火山活動のせいで崩壊しつつある島から恐竜たちを救い出せ!」的な展開が想像されるでしょうし、
それゆえに「炎の王国」というタイトルも問題ないように思われるでしょう。
しかし実は、
イスラ・ヌブラル島でのシーンは映画全体の3分の1にも及ばないのです。
島が主な舞台ではないということはつまり、
前作までのような大怪獣バトルは見られないということなのですが、
だからといって面白くないのかといえば大間違い。
確かに舞台は幾分かスケールダウンしましたが、
だからこその恐怖がふんだんに詰まった、
恐竜パニックホラー映画としての魅力が光る作品でした。
あらすじで書いた以降の展開をざっくり説明すると、
『イスラ・ヌブラル島では保護と称して恐竜狩りが行われていた
→ 命からがら島から逃げ出した主人公達は連れ出された恐竜たちを追う
→ たどり着いたのはイーライのいる屋敷で、
そこの秘密地下施設では恐竜オークションが行われていた
→ 主人公達はオークションを阻止するが、
その過程でインドラプトルというDNA操作で生み出された恐竜が屋敷内に解き放たれる
→ 主人公達はヴェロキラプトルのブルーと共にそれに対抗する』
といった感じで、
主な舞台は島ではなくてこの屋敷になります。
前作との差別化のためにあえて屋敷という小さな舞台を選んだというのは見るに明らかでしたが、
『夜・地下施設・洋館』というシチュエーションの中で化け物から命を狙われるという展開は、
恐竜を使ったゴシックホラーといった趣がありなんとも新鮮で、
製作者の狙いとしては成功していたのではないでしょうか。
地下牢獄に閉じ込められた恐竜や、
いかにも怪しげな研究施設は、
なんとなくバイオハザードを思い出しました。
個人的に好きだったのが、
インドラプトルの造形。
ティラノサウルスの半分以下程度の小さな身体ながらも、
黒い鱗のような硬い肌に鋭い牙・爪を備えたその見た目は、
対人間だけを想定して作られた恐竜兵器といった感じ。
寝室まで逃げた子どもを追うために、
わざわざ鍵を開けて窓から部屋に侵入する姿は、
恐竜というよりも「エルム街の悪夢」のフレディーを見ているようでした。
物語の最終盤、
辛うじてインドラプトルを撃退した主人公達が恐竜たちの閉じ込められている地下牢獄へ行くと、
そこには有毒ガスが充満しており、
主人公達は恐竜を助けるために彼らを地上に解き放つか、
それとも恐竜を見殺しにするかという究極の二択を迫られます。
主人公達は泣く泣く「人間のために恐竜を見殺しにする」という選択を取るのですが、
そこでひと悶着あった後、
恐竜たちは地上へ解放。
地球上の至る所で恐竜が発見されるようになったことを示す映像が流れた後、
一作目の「ジュラシック・パーク」でも出演していたジェフ・ゴールドブラムが演じるマルコム博士が、
「本当のジュラシック・ワールドへようこそ」なんてことを言って終わっていましたよ。
この「ジュラシック・ワールド」シリーズは全3部作の予定らしく、
今作はいわゆる繋ぎの2作目という位置にあたるのですが、
次回作のために派手な演出を抑えつつも観客を楽しませる手腕は見事でした。
全国映画館でまだまだ公開中ですので、お時間ある時に鑑賞してみてはいかがでしょうか。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』公式サイト
http://www.jurassicworld.jp/
夏と恐竜と映画と
今回ご紹介する映画は、
この夏の話題作である「ジュラシック・ワールド/炎の王国」になります。
以下、あらすじになります。
ネタバレもありますのでご注意ください。
あらすじ
かつての騒動により崩壊したテーマパーク、
『ジュラシック・ワールド』があるイスラ・ヌブラル島は、
今や現代に蘇った恐竜たちの天下である。
彼らは人間の手が届かない自然の中で自らの生態系を作り出して平和に暮らしていたが、
島の火山に噴火の兆候が確認されたことにより状況は一変する。
恐竜保護を主張する団体の責任者として活動しているクレアと、
恐竜行動学の専門家であるオーウェンは、
イーライという実業家に依頼され、
島の恐竜を救出するためイスラ・ヌブラル島に足を踏み入れるのだが……。
パークからワールドへ
「ジュラシック・ワールド/炎の王国」の魅力
『恐竜たちが好き放題に暴れまわるというだけで面白い映画になる』
という圧倒的事実を改めて世界に知らしめた前作、
「ジュラシック・ワールド」の公開から3年。
待ちに待った続編がとうとう公開されました。
「ジュラシック・ワールド/炎の王国」。
いかにもな感じで非常に期待感を煽るタイトルですが、
ひとつだけ注意点が。
この映画、“炎の王国”感はほとんどありません
(原題が「Jurassic World: Fallen Kingdom」なので邦題の付け方がイマイチなだけですが……)。
確かにあらすじや予告動画だけ見れば、
「火山活動のせいで崩壊しつつある島から恐竜たちを救い出せ!」的な展開が想像されるでしょうし、
それゆえに「炎の王国」というタイトルも問題ないように思われるでしょう。
しかし実は、
イスラ・ヌブラル島でのシーンは映画全体の3分の1にも及ばないのです。
島が主な舞台ではないということはつまり、
前作までのような大怪獣バトルは見られないということなのですが、
だからといって面白くないのかといえば大間違い。
確かに舞台は幾分かスケールダウンしましたが、
だからこその恐怖がふんだんに詰まった、
恐竜パニックホラー映画としての魅力が光る作品でした。
あらすじで書いた以降の展開をざっくり説明すると、
『イスラ・ヌブラル島では保護と称して恐竜狩りが行われていた
→ 命からがら島から逃げ出した主人公達は連れ出された恐竜たちを追う
→ たどり着いたのはイーライのいる屋敷で、
そこの秘密地下施設では恐竜オークションが行われていた
→ 主人公達はオークションを阻止するが、
その過程でインドラプトルというDNA操作で生み出された恐竜が屋敷内に解き放たれる
→ 主人公達はヴェロキラプトルのブルーと共にそれに対抗する』
といった感じで、
主な舞台は島ではなくてこの屋敷になります。
前作との差別化のためにあえて屋敷という小さな舞台を選んだというのは見るに明らかでしたが、
『夜・地下施設・洋館』というシチュエーションの中で化け物から命を狙われるという展開は、
恐竜を使ったゴシックホラーといった趣がありなんとも新鮮で、
製作者の狙いとしては成功していたのではないでしょうか。
地下牢獄に閉じ込められた恐竜や、
いかにも怪しげな研究施設は、
なんとなくバイオハザードを思い出しました。
個人的に好きだったのが、
インドラプトルの造形。
ティラノサウルスの半分以下程度の小さな身体ながらも、
黒い鱗のような硬い肌に鋭い牙・爪を備えたその見た目は、
対人間だけを想定して作られた恐竜兵器といった感じ。
寝室まで逃げた子どもを追うために、
わざわざ鍵を開けて窓から部屋に侵入する姿は、
恐竜というよりも「エルム街の悪夢」のフレディーを見ているようでした。
物語の最終盤、
辛うじてインドラプトルを撃退した主人公達が恐竜たちの閉じ込められている地下牢獄へ行くと、
そこには有毒ガスが充満しており、
主人公達は恐竜を助けるために彼らを地上に解き放つか、
それとも恐竜を見殺しにするかという究極の二択を迫られます。
主人公達は泣く泣く「人間のために恐竜を見殺しにする」という選択を取るのですが、
そこでひと悶着あった後、
恐竜たちは地上へ解放。
地球上の至る所で恐竜が発見されるようになったことを示す映像が流れた後、
一作目の「ジュラシック・パーク」でも出演していたジェフ・ゴールドブラムが演じるマルコム博士が、
「本当のジュラシック・ワールドへようこそ」なんてことを言って終わっていましたよ。
この「ジュラシック・ワールド」シリーズは全3部作の予定らしく、
今作はいわゆる繋ぎの2作目という位置にあたるのですが、
次回作のために派手な演出を抑えつつも観客を楽しませる手腕は見事でした。
全国映画館でまだまだ公開中ですので、お時間ある時に鑑賞してみてはいかがでしょうか。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』公式サイト
http://www.jurassicworld.jp/