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Mr.井出のオススメ映画
2020/10/09

映画『TENET』感想

英揮ブログ

コロナ禍の中、映画が帰ってきました。

ドラえもん新作、
ディズニーピクサー作品「二分の一の魔法」など、
公開延期が続いていた子供向け映画が公開されはじめたのが八月。

そして九月の目玉として、
大人向け映画の大作が公開されました。

2017年「ダンケルク」以来となる、
クリストファー・ノーラン監督の最新作「TENET」です。

というわけで、
今回紹介する映画は新手の〝時間逆行映画〟「TENET」になります。



あらすじ


主人公である特殊部隊員の男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、
第三次世界大戦の開戦を食い止めるという重大な任務に就くことになる。

時間逆行装置を使って未来からやって来る敵を退けながら任務を進めるうち、
主人公はとある真実を知る……。





『時間映画史』に新たな1ページ 『TENET』の魅力


「時間」を題材にした映画は数多く存在します。

海外の有名どころでいえば、
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「バタフライ・エフェクト」。

日本でいえば、
「時をかける少女」、「君の名は。」あたりになるでしょうか。


上で名前を出した作品以外にも、
いわゆる『時間映画』は数多く存在しますが、
本作「TENET」の造りはそれらと比べても遥かに複雑。

にも関わらず、
鑑賞後の観客に「面白い」、
あるいは「スゴいものを観た」と思わせる、
有無を言わせない画力を持った作品なのです。


ストーリーのプロットはシンプルかつ超王道で、
ざっくりいえば主人公が人類を救うために世界各地を奔走するというスパイ映画などでは定番のスタイル。

「なにをするためにどこへ行って、そこでまた別のことをして~」などと、
その場その場での目標は次々と変わっていきますが、
きちんと見ていれば呑み込めないことはありません。

複雑なのは映像表現

作中では主人公達が、
逆行世界と呼ばれる時間の流れが逆転した世界に幾度と進入したり、
時間の流れが逆転した状態から普通の世界に戻ったりするのですが、
これらの現象を描いた時の映像が(いい意味で)頭が混乱する造りになっています。


バック走行で追いかけてくる車だとか、
トリガーを引いたら弾丸が戻ってくる拳銃だとか、
逆行世界の人間VS普通の世界の人間の格闘だとか、
通常の脳味噌では処理しきれない映像のオンパレード。

それでもただ「スゴい」ということはわかるので、
何も考えないで観ることが正解なんだと思います。

というより、
考えながら観ていると間違いなく話に置いていかれることでしょう。


個人的には、考えないで観たあとに、
よく考えながら観るという二度の鑑賞をオススメしますが……。


また映像表現といえば、
ノーラン監督お馴染みの実写へのこだわりは本作でも健在。

ジャンボジェット機を購入し、
空港内で爆破させたり、
時間が逆行した世界での戦闘をCGなしで演じさせたり、
数週間にわたって高速道路を貸し切ってカースタントシーンを撮影したりと、
やりたい放題っぷりは年々増すばかりな感じがあります。


複雑なことは間違いありませんが、
「意味不明」となるような破綻はなく、
間違いなく見て損はない映画です。

とにかく大きな画面で鑑賞するのをオススメしたいので、
IMAX環境がある映画館へ足を運んでみてはいかがでしょうか。





『TENET テネット』公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/tenetmovie/index.html

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