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2017/07/04

色と光について

英揮ブログ

こんにちは、EIKIの馨です。

2009年、2世紀ぶりに新色の「青」の顔料が発見され、
今年アメリカの有名クレヨンメーカー「Crayola」がこの色のクレヨンの名前を募集しました。

7月に投票があって9月には名前が発表されるそうです。
ということで、色についてのお話です。



光について


まず、色は光と関係があるわけですが、
光っていうのは電磁波の一種です。

電磁波はそれぞれ波長によって名前や性質が違って、
その一部に「光」と名前を付けて呼んでいます。

(波長の長い順に 電波>光>X線>ガンマ線)

可視光と、人間には見えませんが紫外線と赤外線を光として扱っています。



光と物の色の見え方について


光の中にも波長の違いがあって、
その違いを目が色の違いとして認識しています。

なので光そのものに色という性質があるわけではありません。


認識される色は大まかに波長の短い順に

(紫外線)紫、青、緑、黄、赤(赤外線)

太陽光はこれらすべての波長を満遍なく含んでいるので白く見えます。(白色光)


物に光が当たると乱反射されますが、
物質によってどの波長をどれだけ反射するかに違いがあります。

反射されない光は吸収されます。

見ている人には反射された光だけが届くので、
その波長の光をその物体の色として認識しています。

ほぼ全ての波長を強く反射するものは白く見え、
逆にほとんどの波長を吸収してしまうものは黒く見えます。


白と黒の中間色、
灰色は全ての波長が均等に反射されるもので、
その濃さは反射の強さが強ければ明るく、
弱ければ暗く見えます。


人間の目は網膜の中の錐体で色の違いを認識していますが、
その錐体は3種類あって、それぞれ反応する光の波長が違い、赤・青・緑です。

この3種類の錐体が反応する割合の違いを利用して色を区別しています。

なので原理的にはこの3色の光で人間に白く見せることもできます。


ただ、太陽光のような本来の白色光とは違うので、
物が不自然に見えたりすることも。

一般家庭の蛍光灯などもやはり全波長を均等に含んでいるわけではない疑似的な白色光です。

照明が違うせいで食べ物や服の色味が違って見えたりすることありますよね。あれです。



新色の青




http://www.crayola.com/splash/promos/newblue


2009年に青系の顔料としては200年ぶりの新色が発見されました。

使われている元素「イットリウム(Y)」「インジウム(In)」「マンガン(Mn)」から
「YInMn Blue(インミン・ブルー)」と呼ばれています。

アメリカのオレゴン州立大学の研究チームが電子機器用の素材を開発中、
偶然できたそうです。

マンガンイオンが赤と緑の波長を吸収し青のみを反射できる結晶構造を持っている物質の為、
「完璧な青」に近い青を出せるそうです。

インジウムとマンガンの比を調整して色の強さを変えられます。



http://chemistry.oregonstate.edu/content/story-yinmn-blue 


青い線が新色の青。黄色と緑はコバルトブルーという顔料2種類。

グラフの上に行くほど多く反射している。

グラフの横は光の波長。
(左から紫外線、380あたりから紫、青、緑、黄、750あたりまで赤、赤外線)



鮮やかな青というだけでなく、
とても安定した物質で、
水や油の中に入れても色褪せません。

赤外線を高い率で反射するので、
屋根や外壁の塗料として使用すれば建物の温度が上がるのを抑えることも期待できます。

おまけに毒性が無い!

今までの青色顔料には毒性のあるものもあり、
それを考えると安全性面でも優秀ですね。


例えば油彩で代表的な人工ウルトラマリンは、
硫黄元素を含んでいるため、
強い酸(レモン汁とか)を掛けると硫黄くさい気体(有毒!)を発生させて変色します。


この青の他にも、イギリスの会社が開発した、
ほとんど全くと言っていいほど光を反射しない史上最高の黒とか。

また新しい色が開発されるのが楽しみです。

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