Mr.井出のオススメ映画
2017/04/21
桜もすっかり散ってしまいました。
皆さんは今年、お花見はされましたでしょうか。
私の場合は天候に恵まれなかったこともあり、
花見はできませんでした。
映画は天候に左右されないのでいいものですね。
今回ご紹介する映画は、
いま話題の人気タレント、
星野源が主役の声優を務めたアニメ映画、
「夜は短し歩けよ乙女」です。
以下、あらすじとなります。
京都の大学に通う主人公の「先輩」は、
所属クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋心を抱いている。
彼は毎日のように、
「なるべく彼女の目に留まる」ことを目的とした、「ナカメ作戦」を実行し、
彼女の周りを不必要にうろうろするという不毛な日々を送っていた。
結婚披露宴の2次会を抜け出した「乙女」が先斗町へと繰り出していく背中を、
懲りもせずにナカメ作戦を実行した「先輩」が追いかけるところから、
長いようで短い一夜が始まる……。
軽妙な文体と個性豊かな登場人物、
絵本のような不思議な展開が人気を呼び、
累計販売部数100万部を超えるベストセラーとなった、
「夜は短し歩けよ乙女」をアニメ映画化したこの作品。
原作者の森見登美彦のファンである自分は、
アニメ映画化の話を聞いた時、
「この作品を映像化なんて本当にできるのだろうか?」と疑問に思いました。
映像にした瞬間、
小説ならではの良さが消え、
陳腐なものになってしまうのではないかと思ったのです。
しかし、映画が始まって1分足らずでそんな心配は杞憂だったとわかりました。
原作にある、
読んでいるうちに夢か現実かわからなくなるような浮遊感が、
スクリーンの上で見事再現されていたのです。
ヒロインの「乙女」は好奇心旺盛な人物で、
普通の人ならば混乱して立ち止まってしまうような事態に見舞われても、
気にせずグングン前へと進んでいきます。
そして主人公の「先輩」も、
なんとかそれを追って進みます。
似たような珍事に巻き込まれるうちに、
「乙女」は「先輩」を徐々に意識していく……
というストーリーで映画が展開していきますが、
そこはあえて気にしない方がいいかもしれません。
自在に空を飛ぶ自称・天狗の男が出てきたり、
古本市の神を名乗る奇妙な子供が出てきたり、
恋の成就のために何年も下着を替えていないパンツ総番長なる人物が出てきたり、
大学に通う生徒の個人情報を全て把握する文化祭事務局長なる人物が出てきたりと、
脳の理解が追い付かない人物たちが巻き起こす展開が次から次へと起きるので、
物語を楽しもうとすると却ってわけがわからなくなるのです。
この映画のキモは、
〝いかに何も考えないで観るか〟だと思います。
しっちゃかめっちゃかになった展開にすべて身を任せれば、
あとは勝手に楽しくなってくる、
ジェットコースター型の映画なのです。
好き勝手に観客を振り回すくせに、
最終的な着地点はどこかほっこりとした気分にさせてくれる、
不思議な魅力に溢れた映画です。
原作を読んだことのある人はもちろん、
原作を読んだことのない方にもおススメできます。
上映館は少ないですが、
都内では新宿や池袋でまだまだ公開中ですので、
鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
『夜は短し歩けよ乙女』公式サイト
電気ブランと春と映画と
桜もすっかり散ってしまいました。
皆さんは今年、お花見はされましたでしょうか。
私の場合は天候に恵まれなかったこともあり、
花見はできませんでした。
映画は天候に左右されないのでいいものですね。
今回ご紹介する映画は、
いま話題の人気タレント、
星野源が主役の声優を務めたアニメ映画、
「夜は短し歩けよ乙女」です。
以下、あらすじとなります。
あらすじ
京都の大学に通う主人公の「先輩」は、
所属クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋心を抱いている。
彼は毎日のように、
「なるべく彼女の目に留まる」ことを目的とした、「ナカメ作戦」を実行し、
彼女の周りを不必要にうろうろするという不毛な日々を送っていた。
結婚披露宴の2次会を抜け出した「乙女」が先斗町へと繰り出していく背中を、
懲りもせずにナカメ作戦を実行した「先輩」が追いかけるところから、
長いようで短い一夜が始まる……。
「夜は短し歩けよ乙女」の魅力
軽妙な文体と個性豊かな登場人物、
絵本のような不思議な展開が人気を呼び、
累計販売部数100万部を超えるベストセラーとなった、
「夜は短し歩けよ乙女」をアニメ映画化したこの作品。
原作者の森見登美彦のファンである自分は、
アニメ映画化の話を聞いた時、
「この作品を映像化なんて本当にできるのだろうか?」と疑問に思いました。
映像にした瞬間、
小説ならではの良さが消え、
陳腐なものになってしまうのではないかと思ったのです。
しかし、映画が始まって1分足らずでそんな心配は杞憂だったとわかりました。
原作にある、
読んでいるうちに夢か現実かわからなくなるような浮遊感が、
スクリーンの上で見事再現されていたのです。
ヒロインの「乙女」は好奇心旺盛な人物で、
普通の人ならば混乱して立ち止まってしまうような事態に見舞われても、
気にせずグングン前へと進んでいきます。
そして主人公の「先輩」も、
なんとかそれを追って進みます。
似たような珍事に巻き込まれるうちに、
「乙女」は「先輩」を徐々に意識していく……
というストーリーで映画が展開していきますが、
そこはあえて気にしない方がいいかもしれません。
自在に空を飛ぶ自称・天狗の男が出てきたり、
古本市の神を名乗る奇妙な子供が出てきたり、
恋の成就のために何年も下着を替えていないパンツ総番長なる人物が出てきたり、
大学に通う生徒の個人情報を全て把握する文化祭事務局長なる人物が出てきたりと、
脳の理解が追い付かない人物たちが巻き起こす展開が次から次へと起きるので、
物語を楽しもうとすると却ってわけがわからなくなるのです。
この映画のキモは、
〝いかに何も考えないで観るか〟だと思います。
しっちゃかめっちゃかになった展開にすべて身を任せれば、
あとは勝手に楽しくなってくる、
ジェットコースター型の映画なのです。
好き勝手に観客を振り回すくせに、
最終的な着地点はどこかほっこりとした気分にさせてくれる、
不思議な魅力に溢れた映画です。
原作を読んだことのある人はもちろん、
原作を読んだことのない方にもおススメできます。
上映館は少ないですが、
都内では新宿や池袋でまだまだ公開中ですので、
鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
『夜は短し歩けよ乙女』公式サイト