Mr.井出のオススメ映画
2016/09/09
日が沈むのが早くなってきました。
夕方に吹く風は涼しく、
帰り道に寄るスーパーからはスイカや枝豆が姿を消しつつあります。
季節はそろそろ秋のようです。
今回、紹介する映画は、
2013年公開の『グランド・イリュージョン』の続編である、
『グランド・イリュージョン~見破られたトリック~』です。
ネタバレも含みますのでご注意ください。
以下、簡単なあらすじになります。
超一流のマジシャンチームであり、
同時に犯罪集団でもある〝フォー・ホースメン〟は、
悪人をマジックショーで懲らしめる、
いわば映画版ルパン三世一味のような存在。
ニューヨークでショーを開いた彼らは、
〝オクタ〟というハイテク企業の不正を暴こうとしますが、
何者かの介入によりショーは失敗に終わり、
マカオまで連れ去られてしまいます。
ショーに介入し、
ホースメンを誘拐したのはウォルターという男でした。
彼はホースメンに対して、
「命が惜しいなら、
あらゆる暗号を解読し、
地球上の全コンピューターに侵入可能になるチップを盗め」
と迫りますが……。
いわゆるケイパー・ムービー(『オーシャンズ』シリーズのようにプロフェッショナルの犯罪集団が計画を立てて何かを盗む映画)にマジック要素が盛られ、
イリュージョン・アクションと銘打たれたこの映画。
前作に続き、
終盤に待つ大どんでん返しが全面に押されてはいますが、
それよりも私がぐっときたのは、
辻褄合わせなどという小さなことよりも画面映えを重視した、
外連味たっぷりのイリュージョンショーです。
特に魅了されたのは、
ホースメンの4人が映画中盤の山場に披露したカードマジックでした。
4人の間で1枚のカードを、
その場にいる誰にもわからないように行き来させるシーンなのですが、
生きているように動くカード捌きを実際に役者達が演じているというのだから見事と言う他ありません。
個人的には、
このシーンだけでも「観た甲斐があった」と思わせるレベルでした。
もちろん、
クライマックスのロンドン市内全体を巻き込んだマジックショーも素晴らしい。
ホースメンによってゲリラ的に次々行われるマジックは、
それらひとつひとつが大がかりな仕掛けの序章になっていて、
すべてのショーが終わった後は「なるほど!」と手を打つことうけあいです。
個人的な注目ポイントがもうひとつ。
それは、悪役として出てくるダニエル・ラドクリフの存在です。
ダニエル・ラドクリフといえば、
言わずと知れた『ハリーポッター』シリーズで主役を演じた俳優。
最近、日本ではあまり活躍の話を聞かない彼ですが、
海外ではハリーのイメージを払拭するかのように陰のあるキャラクターや奇妙なキャラクターを多く演じています。
最近では、〝喋る死体〟を演じた、
『スイス・アーミー・マン』なんて映画が公開されて注目を浴びました。
で、そのダニエル・ラドクリフなのですが、
『グランド・イリュージョン』での彼はまさにハマリ役。
童顔を隠すようにひげをたっぷり蓄え、
喜怒哀楽が表情や動きに直結した姿は、
ちょっと調子に乗った小悪党といった感じでとても好みの演技でした。
細かいところで「そんなのアリ?」と思う展開もあると思いますが、
前作を楽しめていた人にとっては十分に許容範囲。前作を観てない人も、
ノリと勢いとスタイリッシュで進む映画が嫌いじゃなければ楽しめると思います。
ただ、これ単体で観てもわけがわからない部分が出てくるので、
鑑賞前にはぜひ前作をレンタルすることをオススメします。
『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』公式サイト
http://grandillusion.jp/
秋と手品と映画と
日が沈むのが早くなってきました。
夕方に吹く風は涼しく、
帰り道に寄るスーパーからはスイカや枝豆が姿を消しつつあります。
季節はそろそろ秋のようです。
今回、紹介する映画は、
2013年公開の『グランド・イリュージョン』の続編である、
『グランド・イリュージョン~見破られたトリック~』です。
ネタバレも含みますのでご注意ください。
以下、簡単なあらすじになります。
超一流のマジシャンチームであり、
同時に犯罪集団でもある〝フォー・ホースメン〟は、
悪人をマジックショーで懲らしめる、
いわば映画版ルパン三世一味のような存在。
ニューヨークでショーを開いた彼らは、
〝オクタ〟というハイテク企業の不正を暴こうとしますが、
何者かの介入によりショーは失敗に終わり、
マカオまで連れ去られてしまいます。
ショーに介入し、
ホースメンを誘拐したのはウォルターという男でした。
彼はホースメンに対して、
「命が惜しいなら、
あらゆる暗号を解読し、
地球上の全コンピューターに侵入可能になるチップを盗め」
と迫りますが……。
いわゆるケイパー・ムービー(『オーシャンズ』シリーズのようにプロフェッショナルの犯罪集団が計画を立てて何かを盗む映画)にマジック要素が盛られ、
イリュージョン・アクションと銘打たれたこの映画。
前作に続き、
終盤に待つ大どんでん返しが全面に押されてはいますが、
それよりも私がぐっときたのは、
辻褄合わせなどという小さなことよりも画面映えを重視した、
外連味たっぷりのイリュージョンショーです。
特に魅了されたのは、
ホースメンの4人が映画中盤の山場に披露したカードマジックでした。
4人の間で1枚のカードを、
その場にいる誰にもわからないように行き来させるシーンなのですが、
生きているように動くカード捌きを実際に役者達が演じているというのだから見事と言う他ありません。
個人的には、
このシーンだけでも「観た甲斐があった」と思わせるレベルでした。
もちろん、
クライマックスのロンドン市内全体を巻き込んだマジックショーも素晴らしい。
ホースメンによってゲリラ的に次々行われるマジックは、
それらひとつひとつが大がかりな仕掛けの序章になっていて、
すべてのショーが終わった後は「なるほど!」と手を打つことうけあいです。
個人的な注目ポイントがもうひとつ。
それは、悪役として出てくるダニエル・ラドクリフの存在です。
ダニエル・ラドクリフといえば、
言わずと知れた『ハリーポッター』シリーズで主役を演じた俳優。
最近、日本ではあまり活躍の話を聞かない彼ですが、
海外ではハリーのイメージを払拭するかのように陰のあるキャラクターや奇妙なキャラクターを多く演じています。
最近では、〝喋る死体〟を演じた、
『スイス・アーミー・マン』なんて映画が公開されて注目を浴びました。
で、そのダニエル・ラドクリフなのですが、
『グランド・イリュージョン』での彼はまさにハマリ役。
童顔を隠すようにひげをたっぷり蓄え、
喜怒哀楽が表情や動きに直結した姿は、
ちょっと調子に乗った小悪党といった感じでとても好みの演技でした。
細かいところで「そんなのアリ?」と思う展開もあると思いますが、
前作を楽しめていた人にとっては十分に許容範囲。前作を観てない人も、
ノリと勢いとスタイリッシュで進む映画が嫌いじゃなければ楽しめると思います。
ただ、これ単体で観てもわけがわからない部分が出てくるので、
鑑賞前にはぜひ前作をレンタルすることをオススメします。
『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』公式サイト
http://grandillusion.jp/