Mr.井出のオススメ映画
2018/02/22
今回ご紹介する映画は、
現在オリンピックが開催中の韓国で生まれたアクション映画、
「悪女」になります。
以下、あらすじとなります。
両親を失い天涯孤独の身になったスクヒは、
犯罪組織に属するジュンサンという男に拾われ、
暗殺者として育てられる。
やがて惹かれあったふたりは結婚するが、
ジュンサンは敵対組織に殺害されてしまう。
怒りに身を任せて復讐を果たすスクヒだったが、
その直後に国家組織に拘束されてしまい、
政府直属の暗殺者として生きることを選択させられる。
政府の下す暗殺指令をこなす一方、
隣に越してきたヒョンスという男性と恋に落ち、
結婚することになるスクヒ。
そんな彼女に下された新たな指令は、
死んだはずの夫、
ジュンサンを殺すことだった……。
韓国といえば、
「冬のソナタ」や「チャングムの誓い」などのドラマが有名かと思われますが、
映画もまた盛んに作られていることはご存知でしょうか?
たとえば、カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した「オールド・ボーイ」や、
日本でも話題になった「猟奇的な彼女」。
近年でいえば、
各国で高い評価を得た「お嬢さん」。
他にも、藤原竜也主演でリメイクもされた「殺人の告白」などなど……
例を挙げていけばキリがありません。
韓国映画によく見られるのが復讐の要素。
メジャーな作品でありがちな、
「復讐は何も産まないんだ!」などとヌルめの言葉で濁すなんてことはせず、
一切の容赦なく自分の恨みを晴らしていく展開は、
恐ろしいのを通り越してある種の清々しさすら感じるほどで、
観ていて変にクセになります。
今回紹介する「悪女」もまた復讐に軸を置いたアクション映画です。
全体的なストーリーラインはリュック・ベッソン監督の「ニキータ」そのもので、
リメイクかと思わせるほど似通っていますが、
この映画の魅力はそこではないので問題ありません。
「悪女」の魅力はズバリ、アクションです。
まず圧巻なのが、冒頭の7分。
何十人にも及ぶ組員で構成された敵組織を、
主人公のスクヒが、
拳銃、ナイフ、ロープなどを用いてたったひとりで壊滅させる衝撃的なアクションシーン。
去年公開された「ハードコア」を彷彿させる、
ほとんど全編主観で撮られたこのシーンは、
早々に没入感と緊張感を与えてくれるのと同時に、
この映画が何に重きを置いた作品であるのかを観客に教えてくれます。
映画中盤で繰り広げられる、
バイクを運転しながら日本刀で斬り合うアクションも素晴らしい。
「バイクに乗っているんだから銃を使うべきだ」という常識的な意見を、
スタントマン出身という経歴を持つチョン・ビョンギル監督の抱く、
「カッコよければいいんだ」という断固たる意志で一刀両断した、
映画史に残る名アクションシーンだったと思います。
終盤に待ち受ける、
「ボンネットに乗りながらハンドル操作して車を運転→前方を走るバスに乗り込み、
中にいた敵を手斧一本で全滅させる」というワンカットのシークエンスは、
息をするのを忘れるほど危険で見事。
このレベルのアクションは、
日本はおろか、ハリウッドでも中々見ることができません。
驚くのは、これらのアクションをほとんど全編、
主演のキム・オクビンが演じているという点です。
スタントもCGも視覚効果も最小限。
命知らずという言葉は、
まさにこの人のためにあるのではないでしょうか。
アクションの合間に挟まれるメロドラマは、
いわゆる「お決まり」のパターンが多いですが、
派手なアクションを映えさせるためだと思えば、
そういった展開が苦手な方でも気にならない範疇に収まっています。
都内でまだまだ上映中ですので、
是非とも見てはいかがでしょうか?
『悪女/AKUJO』公式サイト
http://akujo-movie.jp/
韓国とアクションと映画と
今回ご紹介する映画は、
現在オリンピックが開催中の韓国で生まれたアクション映画、
「悪女」になります。
以下、あらすじとなります。
あらすじ
両親を失い天涯孤独の身になったスクヒは、
犯罪組織に属するジュンサンという男に拾われ、
暗殺者として育てられる。
やがて惹かれあったふたりは結婚するが、
ジュンサンは敵対組織に殺害されてしまう。
怒りに身を任せて復讐を果たすスクヒだったが、
その直後に国家組織に拘束されてしまい、
政府直属の暗殺者として生きることを選択させられる。
政府の下す暗殺指令をこなす一方、
隣に越してきたヒョンスという男性と恋に落ち、
結婚することになるスクヒ。
そんな彼女に下された新たな指令は、
死んだはずの夫、
ジュンサンを殺すことだった……。
復讐のバイオレンスアクション! 「悪女」の魅力
韓国といえば、
「冬のソナタ」や「チャングムの誓い」などのドラマが有名かと思われますが、
映画もまた盛んに作られていることはご存知でしょうか?
たとえば、カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した「オールド・ボーイ」や、
日本でも話題になった「猟奇的な彼女」。
近年でいえば、
各国で高い評価を得た「お嬢さん」。
他にも、藤原竜也主演でリメイクもされた「殺人の告白」などなど……
例を挙げていけばキリがありません。
韓国映画によく見られるのが復讐の要素。
メジャーな作品でありがちな、
「復讐は何も産まないんだ!」などとヌルめの言葉で濁すなんてことはせず、
一切の容赦なく自分の恨みを晴らしていく展開は、
恐ろしいのを通り越してある種の清々しさすら感じるほどで、
観ていて変にクセになります。
今回紹介する「悪女」もまた復讐に軸を置いたアクション映画です。
全体的なストーリーラインはリュック・ベッソン監督の「ニキータ」そのもので、
リメイクかと思わせるほど似通っていますが、
この映画の魅力はそこではないので問題ありません。
「悪女」の魅力はズバリ、アクションです。
まず圧巻なのが、冒頭の7分。
何十人にも及ぶ組員で構成された敵組織を、
主人公のスクヒが、
拳銃、ナイフ、ロープなどを用いてたったひとりで壊滅させる衝撃的なアクションシーン。
去年公開された「ハードコア」を彷彿させる、
ほとんど全編主観で撮られたこのシーンは、
早々に没入感と緊張感を与えてくれるのと同時に、
この映画が何に重きを置いた作品であるのかを観客に教えてくれます。
映画中盤で繰り広げられる、
バイクを運転しながら日本刀で斬り合うアクションも素晴らしい。
「バイクに乗っているんだから銃を使うべきだ」という常識的な意見を、
スタントマン出身という経歴を持つチョン・ビョンギル監督の抱く、
「カッコよければいいんだ」という断固たる意志で一刀両断した、
映画史に残る名アクションシーンだったと思います。
終盤に待ち受ける、
「ボンネットに乗りながらハンドル操作して車を運転→前方を走るバスに乗り込み、
中にいた敵を手斧一本で全滅させる」というワンカットのシークエンスは、
息をするのを忘れるほど危険で見事。
このレベルのアクションは、
日本はおろか、ハリウッドでも中々見ることができません。
驚くのは、これらのアクションをほとんど全編、
主演のキム・オクビンが演じているという点です。
スタントもCGも視覚効果も最小限。
命知らずという言葉は、
まさにこの人のためにあるのではないでしょうか。
アクションの合間に挟まれるメロドラマは、
いわゆる「お決まり」のパターンが多いですが、
派手なアクションを映えさせるためだと思えば、
そういった展開が苦手な方でも気にならない範疇に収まっています。
都内でまだまだ上映中ですので、
是非とも見てはいかがでしょうか?
『悪女/AKUJO』公式サイト
http://akujo-movie.jp/