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2020/02/17

蛇とか毒とかの話

英揮ブログ
acworksさんによる写真ACからの写真


毒を持つ生き物を挙げろと言われれば
蛇はまず間違いなく出てくると思います。

なので今回は蛇の種類と蛇毒についてです。



蛇の種類


まず、「ヘビ」というのは
「爬虫綱有隣目ヘビ亜目」の総称です。

トカゲも同じ有隣目なのでとても近い親戚ですね。

因みにワニは同じ爬虫綱ではありますが、
「ワニ目」という別の分類をされているので、
遠目の親戚ってとこでしょうか。

ヘビはヒマラヤ山脈から海の中まで
極地を除く世界中のほとんどどこにでも生息しており、
3000種くらいいます。

そのうち毒を持っている種は約25%。
熱帯や亜熱帯に多くいるようです。
ヘビ亜目は大きく3つの上科に分かれていますが、
毒を持つ種は全て「ナミヘビ上科」に属しています。
コブラとかハブとかマムシとか。

ウミヘビウミヘビ海に棲むヘビっぽいものをウミヘビと言っていますが、
実は2種類います。


① 爬虫綱有隣目ナミヘビ上科「ウミヘビ科」ヘビです。

  コブラ科ウミヘビ亜科とする分類もあります。

  ほぼすべて神経毒を持っています。

  海中で咬まれた場合は麻痺してそのまま溺死する危険があります。


② 魚類ウナギ目アナゴ亜目「ウミヘビ科」魚です。

  毒はありません。

  食用に出来なくもないようですが、
  美味しいかどうかは…



ヘビの毒


一口にヘビの毒と言っても咬まれた時の症状は色々あります。

持っている毒の種類は、
大きく神経毒と出血毒という二つに分けられます。

① 神経毒筋肉を動かす命令が神経から伝わるのを阻害する毒

  麻痺やしびれを起こし、筋肉を動かせないわけですから、
  最終的には心臓や呼吸が止まってしまいます。

  コブラ科やウミヘビ科など


② 出血毒

  血球や血管、内臓などにダメージを与えて出血を起こさせます。

  咬まれた場所は腫れて皮膚が壊死します。

  内臓にもダメージを与えるので、
  死ななかったとしても後遺症が残る可能性があります。

  クサリヘビ科(マムシとか)


ヘビは1匹が複数の種類の毒を持っていたりするので、
コブラ科のヘビでも主成分は神経毒だけど出血毒も持ってるよ、
とかその逆も普通にあります。

エジプトの女王クレオパトラは蛇に自分を咬ませて自殺したという話がありますが、
使うヘビを間違えると長く苦しんでしかも死体が美しくない…という事態になりかねません。

多分美しさは気にしたでしょうからその辺の下調べはしっかりしたでしょうけど…
取り敢えず神経毒の方がよさそうな雰囲気ですね。



参考
田中真知「へんな毒 すごい毒」
ぼうずコンニャクの市場魚介類図鑑-ウミヘビ科
https://www.zukan-bouz.com/bio/%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%83%98%E3%83%93%E7%A7%91


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